『新潮日本古典集成源氏物語』02帚木巻
p86の7行目「君はとけても」~p89の1行目「人来あひたる。」
(感想)
廂の間にいる源氏が空蝉のいる母屋の様子を知りたいと思い、立ち聞きをしていました。源氏が立ち聞きをし、母屋で行われていることを推測していました。不確定な情景描写のため、推量や伝聞の助動詞が文で用いられていることに気がつきました。情景を踏まえた訳をするためには、このような助動詞を意識しながら訳していくことが大切だと改めて感じた場面でした。個人的に古典文法は苦手なので、『源氏物語』を読みながら少しずつ勉強していきたいです。その後、源氏が空蝉と関係をもつ場面になります。この場面は『源氏物語』の作中の中でも強引さや生々しさが表れている場面だそうです。この場面で印象的だった源氏の台詞は「人知れぬ思ひのしるしあるここちして」や「年ごろ思ひわたる心のうちも」といった台詞です。源氏が空蝉のことを長年お慕いしていたといった意です。この箇所だけをみると、源氏が好色な男性にみえてしまうと思いました。この場面はインパクトが強いため、世間の源氏の人格像の形成はこのような場面からなのではないかという意見も出ました。
また、今回文章を読んだ中で、「下に湯におりて」という言葉が出てきました。この箇所を読んだときはそのままの意で、お湯をくみに行ったと解釈してしまいました。ですが、「下に湯おりて」というのは、体を拭くというお風呂の意であることが分かりました。このような箇所から平安時代のお風呂事情も垣間見えて面白いと思いました。『源氏物語』を読みながら、当時の生活や文化を間接的に知り、そういったことも調べながら学んでいきたいと思いました。文 浅井
あなたもジンドゥーで無料ホームページを。 無料新規登録は https://jp.jimdo.com から